シニア女性の採用と戦力化の成功(2)
前回紹介したランドセルメーカーでは、同社の社長が以前教職に就いていた関係で定年退職した教員仲間に声をかけたところ手伝ってくれ、その後も仲間が別の元教員を誘ってくれ、徐々に増えていきました。
担当者は「元学校の先生ですからランドセルを買いに来る子どもや父母の扱いは上手ですし、物覚えもいいし、本当に助かっています」と言います。また、「ランドセルの購入は新たに始まる6年間の節目のおめでたいイベントでもあり、とくに祖父母は一生に一つの孫への大事なものですからいいものを買ってあげたい。そんな祖父母の気持ちに同世代の彼女たちは寄り添って販売できるので、意欲的に働いてもらっています」とも言います。
しかし、シニアスタッフも最初は販売に必要なパソコンスキルは不得手でした。毎年2月に販売スタッフ全員を集めた1日研修を実施し、新商品のランドセルの知識だけでなく、パソコンの操作方法やPayPayなどの決済方法についても学びます。リスキリングに積極的に取り組むことで、シニアスタッフが生き生きと働ける職場を実現しています。