国民年金の還付に係わる詐欺について
国民年金の還付金があると電話がかかってくる詐欺が報告されています。年金事務所は書面での連絡を最初にすることが多いので、突然、しかも直接職員から電話がかかってくることは滅多にありません。還付金があると言われても詐欺を疑うべきですが、どのような場合に国民年金の還付金が発生するかを知らないと「還付金が受け取れるかも?」と思ってしまいかねません。そこで、国民年金の還付がどのように発生するか、発生した場合はどのような手続きを行うかを説明したいと思います。
国民年金の還付はすでに納めた保険料の納付の必要がなかった場合に発生します。最も考えられるのは国民年金保険料を前もって払っていた場合で、厚生年金に加入することになった時です。前納という前払い制度を利用したほうが保険料が割安になりますので、この制度を利用されている方も少なくないかと思いますが、すでに国民年金保険料を納めた期間であっても厚生年金に加入した場合は厚生年金が優先され、国民年金の保険料は返されることになります。
例えば12月までの国民年金の保険料をすでに納めたが、10月から会社勤めを始め厚生年金に加入した場合、10月からは厚生年金保険料を納めることになりますので国民年金保険料は返還されます。
このほかに比較的考えられる例は3号被保険者になる手続きを取った場合や障害基礎年金を受給することになった場合です。このケースについては次回確認していきます。