パワハラがあった場合(2)

パワハラ加害者を配置転換することは、対策として有効ではありますが以下の点において注意が必要です。

 まず、職種または勤務地が限定されているなど雇用契約上の制限がある場合には、配置転換命令を出しても契約違反として加害者は拒否することができます。

 また、雇用契約上の制限がない場合でも、配置転換が人事権の濫用ととられないように注意しなければなりません。加害者とはいえ、配置転換による労働環境の変化は不利益が生じることにもなります。配置転換が使用者の権利濫用法理により無効とされるかどうかは、業務上の必要性と労働者の不利益のバランスにより判断されます。つまり、加害者から配置転換無効の訴えがあった場合には、パワハラの内容や程度によって業務上の必要性の軽重が測られることになります。

 パワハラの内容が悪質である場合や、被害者の精神疾患等に至るなど被害が大きい場合は、加害者としては配転命令によってそれなりの不利益を甘受しなければならないと判断されるでしょう。しかし、加害者を懲罰目的でほとんど仕事のない部署へ配置転換したりすると、権利濫用として命令が無効と判断されたり、配置転換そのものが新たなパワハラにあたるとして争われることにもなります。

 したがって、パワハラ加害者に対する配置転換にあたっては、パワハラの程度等を踏まえて、その配置転換が適正なものかどうか慎重に検討しなければなりません。

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